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【言語】違いがわかるシリーズ第5弾〜ドタキャンって実はすごくラッキー?

ビンゴ大会でトリプルリーチくらいするのにビンゴまでたどり着かないぼく(ぼくみん (@b0kumin) on Twitter)です。


突然ですが、くしゃみの語源ってご存知ですか?

Wikipediaによると、くしゃみの語源は「嚔(くさめ)」という言葉にあります。

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古代の日本ではくしゃみをすると鼻から魂が抜けると信じられており、そのためにくしゃみをすると寿命が縮まると信じられていた。そこで早死にを避けるため「くさめ」という呪文を唱えるようになり、いつしかそれが「くしゃみ」という名前となり、その行為そのものを指すようになった。

引用:Wikipedia

英語圏でもくしゃみをすると魂が身体から抜けてしまうという迷信があります。

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くしゃみをした人に対して"God bless you!"や"Bless you!"とおなじないを言ってあげるのとなんと全く同じです。

ちなみに、海外ではくしゃみをしたときに “ Bless you! ”の代わりに言う言葉があります。

"Gesundheit! "(ゲズントハイト)

ドイツ語で「健康」を意味し、お隣りフランスでも異言語なのに"Gesundheit!"と言われることも。

ゲズントハイト、響きがかっこいいですね!

 

くしゃみのように、語源が昔の日本語に由来するものはたくさんあります。

■ ドタキャン

土壇場でキャンセル、でドタキャンですよね。

じゃあ「土壇場」って何?となりますが、「土壇場」は土を盛って築いた壇を意味する言葉で、江戸時代まで使われていました。

罪人を土壇場に横たわらせて斬首刑を執行していたそうです。

f:id:hundreds_of_works:20200324224906j:image出典:徳川幕府刑事図譜(土壇場の上に刑死人を置き、試し斬りする図)

つまり、土壇場とは斬首刑の刑場

今でこそネガティブな今のドタキャンですが、首切りの土壇場でキャンセル、まさに九死に一生の超ラッキー人生です。

 

■ シカト

これは花札の十月の絵柄「鹿の十(しかのとお)」が略された言葉です。

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鹿がまっすぐでなく、そっぽ向いてますよね。

だから、シカト。

「シカトしてんじゃねーよ!」

キムタクの真似をするホリさんがすごく言いそう。

 

語源には、仏教用語に由来するものも。

■ 道楽

元の仏教用語では、仏道修行によって得られる悟りを願うことをいいます。

道楽の「道」は仏道の「道」だったんですね。

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そして「楽」は願うという意で用いられ、道を求めようとする願いを意味する場合は「道楽(どうぎょう)」といったそうです。

道を求めようとする願い、それによって得られた楽しみの意が転じて、趣味などに没頭して得る楽しみの意味になりました。

男の三大道楽は「飲む・打つ・買う」という欲にまみれたものですが、本来の「人としての生きる道を悟ろうとする願い」からはかなり遠い使われ方になったというのは面白い現象だと思います。

 

■ 四苦八苦

仏教用語では、人が現世で生きる上での苦しみを意味します。

「四苦」は、「生・老・病・死」の根源的な四つの苦しみを指します。

そして「八苦」は「四苦」に加えて、愛する者と別れなければならない「愛別離苦(あいべつりく)」、うらみ憎む者にも会わなければならない「怨憎会苦(おんぞえく)」、求めるものが得られない「求不得苦(ぐふとくく)」、どこまでも欲望が満たされず際限なく苦しみ続けることになる「五陰盛苦(ごうんじょうく)」の四つの苦しみを合わせたものです。

四苦」は生まれた瞬間から向き合わなければならない苦しみ、「八苦」は人として生きていくうえで味わう苦しみを指しているんですね。

 

■ 邪魔

邪(よこしま)な悪魔を意味し、仏道修行をさまたげる悪魔、仏法に害を与える悪魔を指します。

成道する前の仏陀が悟りを開くために菩提樹の下で命がけの瞑想をした際に悪魔がさまざまな妨害をした、という話があります。

f:id:hundreds_of_works:20200324225639j:image出典:千葉九十九里浜のお寺 智弘院

まさに「邪魔!」。

 

■ 金輪際

この言葉は、仏教の世界観を表す言葉から来ています。

f:id:hundreds_of_works:20200324225723j:image出典:Wikipedia

須弥山(しゅみせん)という山が中心のそびえる土台は三層に分かれています。

最下層が風輪、その上が水輪、最上層が金輪、その最上層をなす金輪の最下面が大地の底に接する際となっていて、これを「金輪際」といいます。

これが転じて、「底の底まで」「とことん」という意味になりました。

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「貴様、金輪際 娘に関わるな!」 あーお父さんのこと怒らせちゃいました。。。

 

麻雀用語が語源になったものもたくさんあります。

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■ メンツ

麻雀では、順子(シュンツ)、刻子(コーツ)、槓子(カンツ)などの麻雀牌のグループを指します。

日常会話では、「合コンのメンツが揃わない・・・」といったように揃うべきメンバーが揃わないときなどに使われます。


■ 連チャン

同じ人が複数局で親になることを「連荘(レンチャン)」といいます。

それ以外でも、パチンコで「連チャンで当たりがきた」などと使われますよね。

 

■ テンパる

手持ちの牌プラスあと一つで上がれる状態を「聴牌(テンパイ)」といいます。

これが動詞化してテンパるとなりました。

もうすぐ勝てる、という状況でよほど慌てた人がいたのかもしれません。

 

■ リーチ

あと1牌で上がれるという宣言として「立直(リーチ)」といいます。

聴牌したぞ!」という宣言ですね。

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「リーチ!」はビンゴ大会でよく見られる光景ですよね。

いつもリーチ止まりで、「からのビンゴ!」と景品をもらえたためしがありません。苦笑

ちなみに、ぼくはずっと「もうすぐゴールに手が届く」という意味で英語の “reach” が語源だと思っていました。

 

以上、普段使っている日本語の語源が意外なところにあるというご紹介でした。

今日はこんへんで。

ではまた。

 

最後に。

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