【地名】架かる橋は江戸城防御の名残り〜地名を読み解くシリーズ第8弾
つい声に出したくなる日本語コレクター、ぼく(ぼくみん (@b0kumin) on Twitter)です。
コレクションの一部を紹介すると、自薦他薦問いません、ブドウ糖果糖液糖、コショウ少々、副鼻腔炎、赤坂サカス。
ぜひ声に出して読んでみてください。この感覚を共有できる人がいたらとても嬉しいです^^
以前の記事で紹介した溜池山王にもほど近い赤坂。
出典:GoogleMap
赤坂サカスやアークヒルズ、東京ミッドタウンなどの商業ビジネス施設と高級住宅地がある、都内でも有数の地価の高いエリア。
駅でいうと千代田線の赤坂駅か、銀座線丸ノ内線の赤坂見附駅が最寄りです。
今回は、この駅名「赤坂見附」に注目しました。
見附とは何なのか。見附とは見張り番所のことを言います。
現在も赤坂見附の交差点近くに趣のある橋が架けられていますが、江戸城内に入るための橋が外堀に架けられ、城門が設けられて、そこを行き来する人を監視する見張り番のための施設でした。
出典:弁慶橋
江戸城にはこういった見張り番のための施設、見附が36個あったとされ、江戸城三十六見附(えどじょうさんじゅうろくみつけ)と呼ばれます。
赤坂見附はこの三十六見附のうちのひとつだった、ということです。
城のお堀というと、城をぐるりと一周取り囲むものを想像しますが、江戸城の外堀に関しては図のように螺旋状に江戸城の大手門から浅草橋まで環濠を廻らせていました。
以前に紹介した鍛冶橋御門(【地名】「鍛冶橋」坂本龍馬は国際フォーラムから三越本店間を通い続けた〜地名を読み解くシリーズ第3弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?)についても三十六見附のひとつ、そして下記が三十六見附と言われる場所です。
浅草見附/筋違見附/小石川見附/牛込見附/市谷見附/四谷見附/喰違見附/赤坂見附/虎ノ門/幸橋門/山下橋門/数寄屋橋門/鍛冶橋門/呉服橋門/常磐橋門/神田橋門/一ツ橋門/雉子橋門/竹橋門/清水門/田安門/半蔵門/桜田門/日比谷門/馬場先門/和田倉門/大手門/平川門/北詰橋門/西の丸大手門/西の丸玄関門(二重橋)/坂下門/桔梗門/下乗門/中之御門/中雀門(引用:Wikipedia)
見て分かる通り、門の名前に橋がついているものが多数見られます。
江戸城を隔てる外堀に架かった橋にちなんで名付けられたものと思われます。
名前に「橋」がついている下記11個(鍛冶橋は以前の記事で紹介済)について、地名を読み解くシリーズ内のミニシリーズとしてこれから複数回に分けて橋の名前を読み解いていきます。
幸橋、山下橋、数寄屋橋、(鍛冶橋)、呉服橋、常磐橋、神田橋、一ツ橋、雉子橋、竹橋、北詰橋、二重橋
都内皇居周辺は本当に江戸城にちなんだ地名が多くて本当に驚きです。
これからも地名ハンターとして、地名に隠された歴史を読み解き、みなさんに地名の魅力を伝えていこうと思います。
今日はこのへんで。
ではまた。
最後に。
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