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【地名】江戸城三十六見附の橋シリーズ4〜地名を読み解くシリーズ第11弾

分断されたあちらとこちらをつなぐ橋というのは、どうしてこうも魅力的なんだと思うぼく(ぼくみん (@b0kumin) on Twitter)です。

 

今回は前回ご紹介した一ツ橋門と雉子橋門(きじばしもん)に続いて、竹橋門、北桔橋門(きたはねばしもん)、西の丸玄関門(二重橋)の地名・歴史を読み解いていきます。

●竹橋門

f:id:hundreds_of_works:20200414105409p:image出典:GoogleMap

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f:id:hundreds_of_works:20200414110210p:image出典:大江戸今昔めぐり

この門と橋に「竹橋」と名づけられた由来には諸説あります。

1. 竹を編んだ簡単な橋が架かっていたことから

天正18年、徳川家康江戸入国の頃、「竹を編みて渡されしよりの名なり」とその由来が伝えられる

2. 後北条時代に佐竹氏がこの近くに住んでいたから竹橋
3. 梅竹の意として、辰ノ口に対する虎ノ門、梅林坂に対する竹橋
ただ、いずれも定かではないようです。

1878年明治11年)8月には、西南戦争の論功行賞と減給に不満を抱いた近衛兵260余名による反乱「竹橋騒動」が起きた場所としても知られています。

 

●北桔橋門

上の地図からも分かるように、本丸へ北から入る門で天守閣の北の本丸大奥から外部に直接通じる門でもあり、重要地点にあるところでした。

そこで、内堀である平川濠(下の写真1枚目)と三日月濠(写真2枚目)は防御力を高めるために深くして石垣も最も堅固雄大にしてありました。

f:id:hundreds_of_works:20200414163355j:image出典:北桔橋門 | 東京とりっぷ
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また、橋ははね上げる仕挂けになっており、通常は上げられていて往来のための橋ではなく、 有事の際の脱出路としての意味合いが強い門でした。

f:id:hundreds_of_works:20200414163506j:image出典:北桔橋門 | 東京とりっぷ

橋の形状が跳ね橋で、橋の片方を跳ね上げて渡れなくすることができるようにしたことから、北桔橋と呼ばれるようになりました。

 

●西の丸玄関門(二重橋

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皇居周辺の橋の中で一番有名ではないかと思われるのが二重橋です。

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手前の石橋ではなく、その奥に見える鉄橋が二重橋一般参賀の際によく目にする橋でもあります。

二重橋が江戸時代に架けられた際に、橋の位置が高く下に土台となる丸太を組みました。その上に橋を重ねた姿が二重に橋が架かったように見えたことから二重橋の呼び名がつきました。

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この写真はその形状を理解しやすいですね。

名称は、位置をわかりやすくする為に玄関門とも言われますが、二重橋の正式名称は「正門鉄橋「せいもんてつばし)」といいます。

 

以上が江戸城三十六見附で「橋」がつく門シリーズでした。

それぞれの地名に歴史があり、門によっては現在周辺の地名に影響を与えて消えてしまったものもあります。

その歴史を知ったうえで散策すれば歴史ロマンに触れることができそうですね。

今日はこのへんで。

ではまた。

 

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