【映画】アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン★3.5〜キムタクからTAKUYA KIMURAへ
ちょいマックは断然エグチ派、ぼく(ぼくみん (@b0kumin) on Twitter)です。
SMAP解散後もマクドナルドCMをはじめ、ドラマに映画にと精力的にメディアに出ているキムタク。木村拓哉さん。
今回ご紹介する映画は、そんなキムタクとハリウッドスターが共演した『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』。
この映画は村上春樹原作の『ノルウェイの森』を撮ったトラン・アン・ユン監督のフランス映画です。そして、ジョシュ・ハートネット、木村拓哉、イ・ビョンホンと米日韓の俳優が共演、いうだけでも期待値の上がる作品もあります。
あらすじは、行方不明になった自分の息子の行方を探すように病床の大富豪が探偵に依頼するところから始まり、フィリピン、香港と息子の足取りを追う中で香港マフィアとの諍いにも巻き込まれ…という内容です。
この映画はキリストの受難を題材にしており、キリスト教に明るく芸術性を理解できる人には面白いと思います。
【この映画は★3.5】だとぼくは思います。なぜなら上記の理由で観る人を選ぶ作品だということ。
ところどころ象徴的に見せる十字架や探偵役ジョジュの過去の回想と罪悪感に苦しむシーンなど理解しにくいシーンが多いのが、この映画を難しく感じさせるのかもしれません。
また、自分の理解力不足かもしれませんが、エンディングに疑問を感じました。
冒頭で息子探しの依頼を受けるシーンを時間をかけるのに対して、エンディングは探偵が息子に手を差し伸べるだけ終わってしまい、その後の展開を予想させる余韻があるわけでもなく「え、これで終わり??」という感じですごく不完全燃焼でした。
映画で印象的だったものが2点あります。
一つ目は、冷徹な役のイ・ビョンホンが筋骨隆々の肉体美を見せること。そして体を血まみれにしながら、ミスした部下をハンマーで殴り続けるバイオレンスシーンを美しいと思ってしまったこと。
これは監督の思惑にハマった気がして悔しいです。笑
二つ目は、TVドラマの「キムタク」と全く違う、世界に挑戦するTAKUYA KIMURAの演技を見ることができたこと。このためだけに映画を見る価値はあると思います。そのくらい「いつものキムタク」とは違う彼を見ることができました。
世界に名だたる俳優の中でも光るTAKUYA KIMURAの演技をぜひ観てみてください。
今日はこのへんで。
ではまた。
【映画】ピンポン★4〜原作と比べると見劣りするも漫画の世界をうまく映像化したことには拍手!
球技の中でも卓球は一二を争う苦手競技、ぼく(ぼくみん (@b0kumin) on Twitter)です。
ネットでですが、久しぶりに映画を観ました。
ピンポン。松本大洋さんの漫画の映画化。
中村獅童が世間に認知された最初の作品だと思いますが、なんといっても主役の窪塚洋介の演技が光ります。ペコがそこにいるかのような存在感。
また準主役スマイル役のARATAをぼくが好きになったのもこの作品。
そしてもう一つの大きな特徴は、CG映像とテクノ系音楽との融合。
最初の「I Can Fly!」のシーンでまず心掴まれます。
どうやって撮ってるのか知らず、未だに不思議です。
試合のシーンはゲームの必殺技の応酬のような撃ち合いの中、ほんとに球が飛び交ってるようでドキドキワクワク。
画面に映ると極上のスパイスを振ってくれる荒川良々の部長役は非常に好きだ!
他にも顧問の竹中直人、卓球オババの夏木マリ、幼なじみ役の大倉孝二などとにかくキャストが豪華。
イマイチな部分を少し話すと、前述した中村獅童。
一流選手の孤独をもっと表現してもらいたかったです。
漫画では、たった1人で卓球を極めてしまい、周りに自分の気持ちを共有し合える友人仲間がいない孤高の人でしたが、映画では卓球が超うまい練習の虫くらいに表現されていました。
それゆえ試合前に便所にこもる所は単なる瞑想シーンになってしまい、ドラゴンの見せ場の一つである、孤独で枯れた感じが表現されておらず残念でした。
でも原作をなかなかの度合いで再現、そしてCGと音楽という映像化ならではのスパイスが振られることで良い映画になったと思いますので、【この映画は★4】だとぼくは思います。
余談ですが、映像との融合ということで音楽に相当力が入っており、サントラが超おすすめ。
サントラを聞くと映画のさまざまなシーンが思い出されます。
収録されているスーパーカーの一曲は、ぼくの目覚ましアラームで毎朝活躍してくれています。笑
月にタッチするなんてわけないさ!I Can Fly!
今日はこのへんで。
ではまた。
【韓選挙】第21代総選挙を受けて起こってほしい日本の選挙のパラダイムシフト
韓国の選挙はノーマークだったぼく(ぼくみん (@b0kumin) on Twitter)です。
いや、ビックリです。この状況下で選挙活動と投票が行われたんですね。
出典:韓国総選挙の投票率 正午現在19.2% | 聯合ニュース
世界各地に新型ウイルス感染が広がってから、全国規模の選挙が実施された例は初めて。文在寅(ムン・ジェイン)政権への中間評価を問う選挙と位置付けられている。
出典:CNN.co.jp : 韓国総選挙、投票所は新型コロナ対策の厳戒態勢
今回の選挙は「第21代総選挙」と呼ばれ、国会議員を改選するものであり、ソウル市中心部の鍾路(チョンノ)選挙区では与野党の首相経験者同士が対決することから次期大統領選挙の「前哨戦」とも位置付けられているそうです。(Wikipediaより引用)
上記の引用サイトではこのように感染拡大防止策はとられたと報じています。
選挙戦では通常のにぎやかなイベントがなりをひそめ、候補者はマスクを着けて遊説していた。
ソウル市内の投票所では同日、有権者らが地面の印に従い、1メートル以上の間隔を置いて列を作った。入り口でマスクと手袋を受け取り、検温を受ける。
体温が37.5度以上の場合は特設ブースでの投票を指示される。ブースは全て定期的に消毒され、帰りに手袋を捨てる箱も用意された。
感染者の隔離施設にも投票ブースが設けられた。自主隔離中の有権者は特別に、一般の投票を締め切った午後6時以降に投票所へ出向くことが許可された。
国家規模で対策を取るとはいえ、間違いなく3密の条件が重なる投票行為で、感染者が少なからず出るはず。
それでも敢えて選挙開催をしたということは、コロナウィルスはコントロールされているという判断で投票が行われたんでしょうか。
同じ状況でぼくなら絶対行きませんが。苦笑
開票結果は今日の午前中に発表されるようですが、それよりもとにかく気になるのが、投票率。そしてそして選挙後の感染者増加数の割合。
韓国の前回の第20代総選挙が58.0%、第19代が54.2%だそうなので、これを基準にどの程度減るかで韓国民全体のコロナへの防疫意識が測れるのではと考えています。
また、感染者増加数の割合がそれほど目立ったものでなければ韓国政府の対策を評価すべきだし、顕著な増加した場合「何やってんだよ…」ですよね。
翻って日本。
おそらくまだコロナが世界的には収束はしていないであろう7月に開催される都知事選。
コロナショック初期段階では、感染拡大防止の対応よりもオリパラや都知事選に目がいっていると言われた現職の小池さんはどんな選挙体制をとるつもりなんでしょうか。
今回の韓国の選挙の結果(当選云々ではなく感染に関するデータ)を受けて、選挙もオンラインに舵をとってくれれば大したもんだと思います。
個人的にはこういう異常事態を利用しない限り、パラダイムシフトは起こらないと思っています。
ぜひ小池さんには大胆な決断をしてもらいたい次第です。
今日はこのへんで。
ではまた。
最後に。
ブログ村のランキングに参加しています。
この記事が良かったらこちらをポチッ
いまいちだったらこちらをポチッとお願いします。
【理論】在宅時間が多い今、新たな生活習慣を取り入れよう〜モチベーションSOSプラン
継続が大の苦手、得意科目は三日坊主。ぼく(ぼくみん (@b0kumin) on Twitter)です。
読書習慣をいかに定着させようかと習慣について調べるうちに面白いやり方、考え方を見つけたので今回はそれをご紹介します。
その名も、モチベーションSOSプラン。
三日坊主を回避して、モチベーションを持続するためのプランです。
このプランには三つの項目があり、継続したい何かを始める前にそれぞれの項目で想定しうる状況を考えて対策をとっておくことで、物事を継続することができる、というものです。
さっそく項目をひとつずつ説明していきます。
1.注意サイン
モチベーションが下がり始めたときに点灯するサイン
本を開かずYouTubeを見てしまう、毎日体重計に乗らない、たまにしか食事記録をとらない、コーチと決めた行動計画を実行しなくなる…などなど
2.危険ゾーン
日常的に注意サインが点灯した状態
上記の決めたことから逸脱した行動を日常的にとってしまう状態は、自分の気分・体調どこかに何かが起きているサイン。
3.対策
注意サインの状態のときはその状態を把握しておくだけでいいそうですが、危険ゾーンに入っている時は対策を取る必要があります。
ただ、すでに脳や体が危険ゾーンに入っている状態で何か新しい対策を考えてその通りに動くのは難しいもの。
そのため、危険ゾーンに入った場合の対策を事前に練って準備しておく必要があります。
危険ゾーンに入ったら周りの友人や家族に頼る、など外的要素を加える方がいいとされています。
友人に会って悩み相談する、一緒にその行動に付き合ってもらう…など
新型コロナの影響で在宅時間が多い今、何かを習慣づけるにはもってこいのタイミングだと思います。
この状況をプラスに捉えて、取り入れたい良い習慣を何かひとつ始めてみませんか?
ぼくはなんとか読書習慣を取り戻そうと頑張っています。
良い結果報告ができたらまたこのブログにて。
今日はこのへんで。
ではまた。
最後に。
ブログ村のランキングに参加しています。
この記事が良かったらこちらをポチッ
いまいちだったらこちらをポチッとお願いします。
【関連記事】
【地名】江戸城三十六見附の橋シリーズ4〜地名を読み解くシリーズ第11弾
分断されたあちらとこちらをつなぐ橋というのは、どうしてこうも魅力的なんだと思うぼく(ぼくみん (@b0kumin) on Twitter)です。
今回は前回ご紹介した一ツ橋門と雉子橋門(きじばしもん)に続いて、竹橋門、北桔橋門(きたはねばしもん)、西の丸玄関門(二重橋)の地名・歴史を読み解いていきます。
●竹橋門
出典:GoogleMap
出典:大江戸今昔めぐり
この門と橋に「竹橋」と名づけられた由来には諸説あります。
1. 竹を編んだ簡単な橋が架かっていたことから
2. 後北条時代に佐竹氏がこの近くに住んでいたから竹橋
3. 梅竹の意として、辰ノ口に対する虎ノ門、梅林坂に対する竹橋
ただ、いずれも定かではないようです。
1878年(明治11年)8月には、西南戦争の論功行賞と減給に不満を抱いた近衛兵260余名による反乱「竹橋騒動」が起きた場所としても知られています。
●北桔橋門
上の地図からも分かるように、本丸へ北から入る門で天守閣の北の本丸大奥から外部に直接通じる門でもあり、重要地点にあるところでした。
そこで、内堀である平川濠(下の写真1枚目)と三日月濠(写真2枚目)は防御力を高めるために深くして石垣も最も堅固雄大にしてありました。
出典:北桔橋門 | 東京とりっぷ
また、橋ははね上げる仕挂けになっており、通常は上げられていて往来のための橋ではなく、 有事の際の脱出路としての意味合いが強い門でした。
橋の形状が跳ね橋で、橋の片方を跳ね上げて渡れなくすることができるようにしたことから、北桔橋と呼ばれるようになりました。
●西の丸玄関門(二重橋)
出典:GoogleMap
出典:大江戸今昔めぐり
皇居周辺の橋の中で一番有名ではないかと思われるのが二重橋です。
出典:Wikipedia
手前の石橋ではなく、その奥に見える鉄橋が二重橋。一般参賀の際によく目にする橋でもあります。
二重橋が江戸時代に架けられた際に、橋の位置が高く下に土台となる丸太を組みました。その上に橋を重ねた姿が二重に橋が架かったように見えたことから二重橋の呼び名がつきました。
出典:Wikipedia
この写真はその形状を理解しやすいですね。
名称は、位置をわかりやすくする為に玄関門とも言われますが、二重橋の正式名称は「正門鉄橋「せいもんてつばし)」といいます。
以上が江戸城三十六見附で「橋」がつく門シリーズでした。
それぞれの地名に歴史があり、門によっては現在周辺の地名に影響を与えて消えてしまったものもあります。
その歴史を知ったうえで散策すれば歴史ロマンに触れることができそうですね。
今日はこのへんで。
ではまた。
【関連記事】
●【地名】江戸城三十六見附の橋シリーズその2〜地名を読み解くシリーズ第9弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】江戸城三十六見附の橋シリーズその1〜地名を読み解くシリーズ第9弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】架かる橋は江戸城防御の名残り〜地名を読み解くシリーズ第8弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】東海道にまつわる地名〜地名を読み解くシリーズ第8弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】徳川御三家にまつわる地名あれこれ〜地名を読み解くシリーズ第7弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】明暦の大火を機にさらなる発展を遂げた江戸〜地名で読み解くシリーズ第6弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】「溜池山王」川の流れに沿って点在する江戸の名残り〜地名を読み解くシリーズ第5弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】「新木場」その地名は歴史の足跡だった〜地名を読み解くシリーズ第4弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
● 【地名】「鍛冶橋」坂本龍馬は国際フォーラムから三越本店間を通い続けた〜地名を読み解くシリーズ第3弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】「茅場町」日本の原風景であり万葉の昔から愛されたあの植物〜地名を読み解くシリーズ第2弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
【書評】『やりたいことは全部やれ!』
なかなか読書習慣が戻らないぼく(ぼくみん (@b0kumin) on Twitter)です。
それなのに、読みたい本ばかりが増えていく。もはや積ん読コレクションで展覧会ができそう。
今回は大前研一さんの『やりたいことは全部やれ!』をご紹介。
- 作者:大前 研一
- 発売日: 2005/05/13
- メディア: 文庫
- 作者:大前 研一
- 発売日: 2019/11/14
- メディア: 単行本
購入時点では後悔のない人生を送るための心構えをご教授いただけるのかな、と思っていましたが、読んでみるといい意味で裏切られました。
最終章は大前さんの人生訓が披露され、読者へのアドバイスが書かれています。
しかしそれ以前の章で私がワクワクしながら読んだ箇所は、講演などの仕事でワールドワイドに世界を飛び回りながら大半の読者を置き去りにしてしまうほど豪快に人生を楽しんでいるか、とても幅広い人間関係とともに紹介される数々のエピソードです。
しかもその内容が非常に人間臭く書かれていてすっかり『大前のおやじ』のファンになってしまいました。笑 そのエピソードで自分が思わずクスッときたものをいくつかご紹介します。
・小渕さんが首相になって、例のブッチ・フォンが鳴った。「あ、小渕でース。何を最初にやるべきかね?」 これには驚いた。何をやろうとしているのかをまだ言わないうちに、私にそう質問してくるのである。 「宮沢をクビにしてください!」。一言で言えばこれしかない。
・「がんか?」と聞いたら「いや、がんもどき、でよかった。」とレストランギャグで返してきた。 「いや、俺は眼科にでも行っていたのか、って聞いただけなんだよ」とこちらも平静を装って応えた。 そしたら、「そんなの目じゃないよ」っていうから、こちらは「おまえの冗句も向上せん(甲状腺)なぁー」。
・我々は助かったのだ。それからは、わき目もふらずに元の道まで戻り、海岸めがけて走った。 美しい浜辺のほとりにある雑貨店の店先にあった自販機のコーラの味が、いまだに忘れられない。
・実にラッキー、てなもんだ。しかし、あの美しい海岸を疾走できるなら五〇ドルの入場料(罰金?)は安い。 見つからずにあの海岸の全長を走ることができただけでも幸せだ。 「よし、また来るぞ!」と、傷の痛みなどすっかり忘れ、血まみれの割には異常ともいえる幸せな気分になっていたのだ。
・家内が旅行するときには、冷凍庫に留守の日数分のサランラップに包まれたご飯の塊と、シャケとお茶漬けの素をたっぷり おいていってくれればそれで間に合う。手離れのいい亭主だと喜ばれている。これさえあれば、何日でも毎朝それだけでいいのである。
また、個人的に取り入れていこうと思った大前さんの習慣や考えも多く、大変学びの多い一冊でもありました。
・一年ごとに研究テーマを決めて勉強するが、今年は「躍進する中国‐ユニクロ化の意味するもの」がテーマである。 そのため、六回にわたって中国の視察に行く予定だ。すでに五回は終わっている。 (中略)これが雑誌やテレビのコンテンツになり、やがては本になる、というやり方である。
・私の物の使い方には特徴があって、ひとたび気に入ってしまうと、そればかりいつまでたっても使う、というやり方である。 (中略) 生活を簡単にし、ものを忘れたり、いちいちどうしようかと迷わなくてすむからである。 (中略)こうした防衛的な側面だけではなく、仕事の環境を最適にしておくことによって、コンサルタントとして クライアントのことを四六時中考えることができる、という前向きの状況を作るためにも役立つ。
・中央高速道路の茅野あたりから高遠方面の山に入っていくと、廃墟となった農家がたくさんある。 これらは数百万円で手に入る。(中略)あたりはお花畑、畦道、そして美しい緑。子供たちを育てるには最高である。 (中略)こうしたところで、週末を過ごすのである。
とにかく、「大前研一」を知らない人が彼の魅力を知るためものとしてちょうど良い一冊だと思います。引用ばかりになりましたが、本当はもっと紹介したい。笑
最後にこの本の肝とも言えそうな箇所を、私の人生訓の一つとして記して今回の感想を終えます。
・持ち家から趣味まで、すべて楽しい一生を送るために若いときから考え方を変えなくてはいけない。 先送りしない人生。やりたいと思うときが旬。
今日はこのへんで。
ではまた。
最後に。
ブログ村のランキングに参加しています。
よければポチッポチッとお願いします。
- 作者:大前 研一
- 発売日: 2005/05/13
- メディア: 文庫
プロローグ 人生、寄り道・わき道・回り道
第1章 人生を長く楽しく生きる極意
第2章 経営者の素顔
第3章 世界を知る
第4章 旅に学ぶ
第5章 愉快な仲間たち
第6章 死ぬほど遊ぶ
第7章 私のルール
エピローグ 人生の収支決算
【地名】江戸城三十六見附の橋シリーズその3〜地名を読み解くシリーズ第10弾
江戸城三十六見附の橋シリーズ第3弾です。
橋シリーズの以前の記事はこちら。
●【地名】江戸城三十六見附の橋シリーズその2〜地名を読み解くシリーズ第9弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】江戸城三十六見附の橋シリーズその1〜地名を読み解くシリーズ第9弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】架かる橋は江戸城防御の名残り〜地名を読み解くシリーズ第8弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
今回は前回ご紹介した常磐橋門と神田橋門の近くに位置する、一ツ橋門と雉子橋門(きじばしもん)の地名・歴史を読み解いていきます。
まずは位置関係の確認。
出典:GoogleMap
出典:大江戸今昔めぐり
一ツ橋門と雉子橋門は皇居の北東に位置しており、江戸城の見附(警護のための門)としての役割を担っていました。
●一ツ橋門
出典:GoogleMap
出典:大江戸今昔めぐり
出典:Wikipedia
日本橋川に架かる一ツ橋(一橋)に由来しています。一ツ橋付近はもともと日本橋川と小石川(現在の白山通り)の合流地点であり、合流点を表す「一つ」がこの地点に架かる橋の名称、さらにこの付近の地名になりました。
地名にちなんだ現在も残る名前として、一橋家があります。
出典:Wikipedia
以前の記事で徳川御三家についてお話した、徳川家康の十男頼宣(よりのぶ)が家祖となった紀州徳川家から初めて輩出された将軍が徳川吉宗で、また吉宗が子の宗尹(むねただ)に一橋門内に屋敷を与えて創設したのが一橋家です。(地名は「一ツ橋」と表記されますが、家名は一般に「一橋」と表記されます)
出典:Wikipedia
これは徳川御三家と同じ役割で、徳川将軍家に後嗣がないときに後嗣を出すためのものでした。実際に一橋家の9代当主の慶喜(水戸徳川家から養子として迎えられた)は江戸幕府最後の将軍となりました。
また、一ツ橋門があった辺りに小学館およびその関連会社(集英社など)の本社が集中していることから、出版業界ではそれら企業群のことを俗に「一ツ橋グループ」と呼ばれるそうです。
●雉子橋門
出典:『旧江戸城写真帳』
左側に見えるのが雉子橋門で、門扉が半分開いて人影が見えます。
現地にある案内板には以下のように由来が書かれています。
家康公関東へ御打入以降唐国帝王より日本へ勅使わたる数百人の唐人江戸へ来りたり。是らをもてなし給ふには雉子にまさる好物なしとて諸国より雉子をあつめ給ふ此流の水上に鳥屋を作り雉子を限なく入置ぬ其雉子屋のほとりに橋一ツありけりそれを雉子橋と名付たり
朝鮮通信使をもてなすためのキジを囲う鳥小屋がそばにあったため、雉子橋と呼ばれるようになったということです。
戦後間もなく日本の国鳥に指定されたキジですが、古事記に記されるほど昔から日本には馴染みの深い鳥で、古くから狩猟の対象でした。
鳥の中でもキジ肉は最上の部類とされ、平安時代の宮廷料理や武士の贈答用や、元旦の祝膳に用いられていたそうです。
この雉子橋門を起点に時計回りに新たに開削した神田川に至るまで、全長14kmの外堀を巡らせていました。
また、江戸城本丸に近いため警備も厳しかったといわれており、「雉子橋でけんもほろろに叱られる」という川柳も残されています。
ちなみに、慣用句の「けんもほろろ」の語源はキジから来ています。
けんもほろろとは、人の頼みごとを無愛想に拒絶する様子を表す言葉で、「あいつのところへ金を借りに行ったが、けんもほろろに断られた」などと用いる。「けん」はキジの鳴き声、「ほろろ」もキジの鳴き声または羽音といわれており、いずれにしてもキジが「けん」とか「ほろろ」とか鳴き、羽音を振るわせて飛び立つ様子が無愛想であるところからきている言葉らしい。
引用:笑える国語辞典
今回は一ツ橋門と雉子橋門の2つについて読み解きました。
この辺りは皇居にも近いので、東京見物で皇居を訪れた際はぜひこのあたりの散策をして、「ここに一橋家の屋敷があったのか」「このあたりにキジの小屋があったんだなぁ」と昔に想いを馳せると面白いと思います。
今日はこのへんで。
ではまた。
【関連記事】
●【地名】江戸城三十六見附の橋シリーズ4〜地名を読み解くシリーズ第11弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】江戸城三十六見附の橋シリーズその2〜地名を読み解くシリーズ第9弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】江戸城三十六見附の橋シリーズその1〜地名を読み解くシリーズ第9弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】架かる橋は江戸城防御の名残り〜地名を読み解くシリーズ第8弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】東海道にまつわる地名〜地名を読み解くシリーズ第8弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】徳川御三家にまつわる地名あれこれ〜地名を読み解くシリーズ第7弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】明暦の大火を機にさらなる発展を遂げた江戸〜地名で読み解くシリーズ第6弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】「溜池山王」川の流れに沿って点在する江戸の名残り〜地名を読み解くシリーズ第5弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】「新木場」その地名は歴史の足跡だった〜地名を読み解くシリーズ第4弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
● 【地名】「鍛冶橋」坂本龍馬は国際フォーラムから三越本店間を通い続けた〜地名を読み解くシリーズ第3弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?
●【地名】「茅場町」日本の原風景であり万葉の昔から愛されたあの植物〜地名を読み解くシリーズ第2弾 - ぼくはこう思う、みんなはどう?